POSTELEGANT
YUYA NAKATA
Director
Special Interview
POSTELEGANT ポステレガント=POST-ELEGANT」というブランド名の通り、日本の職人たちの高い技術力を背景にした素材を軸に、数十年後に見ても素敵に感じられるような、時代や性別を超えて着られるエレガントなモダンウエアを提案するブランド
なぜデザイナーになりたいと思ったのですか?
姉の影響でよく洋服の買い物に行っていて、漠然とですが自分だったらもっとこうしたいという思いが積み重なって、そのうち自分でやってみようという感覚になったんだと思います。
流行やトレンドは気にしていますか?
ほとんど気にしていません。
流行よりも素材をよく吟味し、天然素材を今の生活に馴染みながらも極力自然に近いカタチで表現することに気をつけています。
21S/Sコレクションでは、インドのスタジオムンバイの光と影にインスピレーションを得てリラックスした装いを表現しました。
コレクションからは確かに天然素材の比重が非常に高いと感じますが拘りがあるんですね?
はい、素材には長く使えることを考えて、なるべく天然繊維を使用します。理由は単純で、本物であるから。合成繊維は天然素材の良さを人工的に真似て作ったものが多い。私は大量生産を目指していないので、だったら本物を選びたいと考えています。
色出しにおいても、ケミカルな色は入れず、自然の中から取り入れた色を採用しています。
デザインする上で心がけていることはありますか?
飽きが来ないシンプルなデザインで、ボタンすら極力つけていません。また、自由に着こなしができるようベルトを付けたりしています。
数十年後に見ても素敵に感じられるようなタイムレスな服をつくりたいと思っています。ポステレガントの服は見た目の派手さはありませんが、実際に服に触れたり、着てもらうことでその価値を感じてもらえる人たちや、共感してもらえる人たちに届けていきたいと思っています。
また、私の作る根本には日本の伝統美に根ざしていますが、和装ではなく、インターナショナルな視点でアウトプットするよう心がけています。
昔から残るものをそのまま昔風にやるのではなく、今の生活スタイルに合わせて表現しています。
良いものは使うほどに味が出るからこ残り続け、未来につながると考えています。
ブランド名にもなっていますが、自身にとってのモダンさとは?
国籍を超えて理解される日本メイド。
今着物は着ないが、直線断ちなど昔の装いにも通ずる見た目のシンプルを、見えない裏で現代のテクニックや発想から着心地の良いモダニズムを表現しています。
休みの日の過ごし方や趣味はありますか?
特定の休みはなく、言うなればこの仕事が趣味みたいなもので日々楽しく洋服作りを通して遊んでいます。
2010年 Académie Internationale de Coupe de Paris 卒業
2011年 名古屋学芸大学卒業
2013年 文化ファッション大学院大学 主席修了
2017年秋冬コレクションでデビュー
TOKYO FASHION AWARD 2019を受賞